楽器の指板を交換しました。【修理】*画像あり
秋ごろから指板がすり減っていることが気になっていたので、交換してきました。
なかなか音程が合わない…と思いながら、なんとか2016年を乗り切ったのでした。まぁオーケストラの仕事が大変だったこと(笑)ソロはさらに地獄のような大変さでした。
*指板とは
ヴァイオリンの指を抑える板。黒檀。
使用するにつれ、抑える部分がすり減っていくため、定期的に削ったり交換したりが必要。
すり減ると弦を抑えたときにたわむ量が増えるため、音程が合わなくなったり、雑音の原因となったりする。
通常ならば削るだけなのですが、今回はこれ以上削れないほど薄かったため、交換にしました。
指板を交換すると、厚み等の寸法も変わるためナット・駒も交換となります。ナット・駒はより高いもの(高さが)に交換します。
↑こんな具合に仕上がりました。
↑交換前の指板。写真ではわかりにくいですが、ボコボコしています。
↑こちらは交換前の駒です。
↑交換後がこちら。
色が白いのは削ったばかりだからですが、材質は古めな(50年程度前?)の物だそうです。
魂柱や駒は、材質が良いと指ではじいただけで音の違いが分かります。良い材だと、残響音が長かったり、より高い音が出ます。
ちなみに、僕はAUBERTという駒が好きなのですが、交換するときはいつも違うものになります…好きなブランドの物が見つからない原因は、材料の枯渇にあるそうです。
こんなところにも、森林伐採の影響が出ているのでしょうか。
せっかくなので…僕の今使っている楽器の全景です。
使用している弦は…
E線 ゴールドブラカット 0.27 or 0.28 アジャスターはチタン製
A線 シノクサ
D線 オリーブ銀巻
G線 オリーブ
やっぱり、オリーブの音色が良いかなと思っています。
チタン製アジャスターの効果はあまり体感できていません。強いて言えば、多少音の抜けが良くなった…かも?位です。
あと、見た目の渋さが良いですね(笑)
少しずつ交換した材が馴染んできていて、音が良くなってきました。
今までと比べると響きが肉厚になった感じです。次の本番がたのしみでなりません。
来年も良い音楽がお伝えできるよう、精進していきたいと思います。
次の演奏会につきましては、また別途お知らせいたします。
それでは、また。